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お正月も気の向くままに。

おかげさまで穏やかに新しい年を迎えました。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

私が年の変わり目を慌ただしく感じなくなったのは、大掛かりな買い出しを手放したことが大きいです。
兄弟姉妹や親戚が多ければ、それなりに節目として揃えなければならないことも出てくるのでしょうけれど、身寄りの極端に少ない私にとっては、「買ってくる」よりも「心をこめて静かに整える」ほうがしっくりとくるようです。

この冬は暖かな日が続いたからか、野鳥の食欲は山の方で賄えたのでしょう。南天の赤いがたくさん付いたまま。
粒の多いものを選って剪定を兼ねて集めて回ります。余計な葉っぱをどんどん落としてゆくと、ちゃんと花屋さんで売られている花材のようになるのがなんとも面白いのです。


他にも、鏡餅に欠かせない裏白や、生け込む植物も裏山から集めます。


すっきりとした小さめの注連縄は、お世話になっている師匠からいただきました。

年末にはお仕事先から贅沢なお裾分け(海産物いろいろ)も頂いて、なんとも恐縮でした。
特に、箱入りの数の子なんて買ったことがないので、絶対に作らない「数の子入りの松前漬け」を試して、より美味しく頂こうと試みました。

細い昆布はスーパーで、細いするめはなんと「無印」で、無添加で格安のものを発見し、簡単すぎて拍子抜け。

この時期はだしを引いたり、みりんや醤油、酢を使ったりと、台所の香りがそれらしく変わります。ああ、日本の年越しだなぁ…と。
大層なことをしなくても、この香りだけで心が満たされます。

そんな日が数日続いたところで、相方から「出汁っぽい和のものはもうやだー」とリクエストが出ました(笑)朝はいつでもパンとコーヒーだし、そんなに和づくしでもないんですけどね。

というわけで、2分茹でるだけのニョッキにトマトソースだとか、クスクスだとか。
あれやこれやと凝った日本の歳時記よりも、目に賑やかな美味しいものをどかん!でいいらしい相方のおかげで、私は縛られることもなく好き勝手にやりたい放題なのだなぁ…と、あらためて感謝するお正月なのでした。

さ、ご飯を食べたら仕事するか、庭で遊ぶか、笛を吹くか。
今年も私は気の向くままに。