0

ばらのいる庭で。

今年の我が藪庭は、なぜかばらがふんだんに咲いています。この土地に越してきて早めに育てはじめていたオールドローズは、場所の相性が悪かったり、手入れがしきれず、ずっとモジモジとした生育状態だったのですが、ここに来てついに本領を発揮しはじめました。
土地に合いさえすれば、オールドローズはとても強いんですね。

心地良い庭を持つ魔女仲間からは、「オールドローズは10年経ってからよ」とも言われ、なるほどなぁと納得する毎日です。

何種類かのばらの中で一番たくましく、存在感を放っているのは、ダマスクローズの『レダ』。
ギリシャ神話の太陽神・ゼウスの母の名前をもらった美しいばら。
3m以上も枝を伸ばし、たくさんの花を咲かせてくれています。

ふわふわの花びらは黄金虫の大好物ですが、レダに体力があるからか、15分ほど朝のパトロールをすればそう大きな被害も受けず、次々と開く姿を楽しめます。
蕾の数が今までにないくらい…200以上も付いているので、一ヶ月ほど尽きることなく咲き続けそうです。
蕾の数が少なければ、あっという間に終わってしまいますから…今までずっとそんな感じでした。

咲ききった瞬間だけではなく、蕾の頃から雰囲気を漂わせてくれるばら。育てているからこそ味わえる、朝の空気に混じった柔らかで贅沢な香り。

後ろにたっぷりとした緑を背負っている場所ですから、ダイナミックな植栽レイアウトが必要なこともしっかりと意識して、私の薮庭づくりは続きます。

ということを踏まえて、今年中にオープン予定のオーガニックレストランの庭も、実は私がごそごそ担当です。(ブランディングディレクターなので、グラフィックはもちろん、建築やインテリア、メニュー構成、商品開発など。全体をディレクションしています。詳細は、また近日中に公開!)

薮庭でたくましく育っている植物たちをちまちまとポットに移し、引っ越しの準備が始まっています。ティーローズをしのばせるか、ノイバラを奔放に這わせるか…。
丈夫に育つことが分かったのですから、ひとつふたつ、ばらを植えてしまいましょうか。

ますます仕事の境目が分からなくなる最近です。