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振り向けば国宝

奈良観光というものをしてみたいです。
と、奈良在住のデザイナーさんにお願いして、天理演奏明けの日から一泊二日の奈良観光をしてきました。(ついでにお泊まりまで甘える始末…ありがとうございました)

「お寺がありすぎてどこに行けばいいのか選べない」という丸投げな私を車に積んで、まずは奈良興福寺。
国宝「五重塔」、国宝「東金堂」、その中には国宝「木造 十二神将立像」「木造 維摩居士坐像」「木造 文殊菩薩坐像」「木造 四天王立像」。
重要文化財「胴造 薬師如来坐像」「胴造 日光・月光菩薩立像」。

再建されたばかりの「中金堂」の中には(以下略)、歩いてすぐのところに静かに佇むその名も「国宝館」の中には(以下略)。

歴史の重みが…技術や技のスケールが違いすぎて…。
振り向けば国宝、小石を投げれば重要文化財。

とにかく鹿児島、最近なんだか意気がっててすみません…そんな気持ちになってしまうほど。
全霊をかけて彫った人がいたんですよね、守った人たちがいたから、ここにいらっしゃるんですよね。
表情にも仕草にも、すべての人の命まるごと今も息づいていて、疲れを感じる暇もなく語りかけながら歩き続けてしまいました。


普通に国宝五重塔がある坂道。


世界遺産の元興寺 国宝「極楽堂」、国宝「禅室」。
1,400年前、飛鳥時代の古式瓦。あたり前だけれど…雨ざらし。


奈良国立博物館では、改装休館中の国宝の殿堂 藤田美術館展が開催中でした。
「曜変天目茶碗」が目玉とはなっていましたが、やっぱりここも、振り向けば国宝、小石を投げれば重要文化財…。
あまりにも国宝慣れし過ぎてしまい「なんてかっこいい…」「もし家にお連れするとしたら…」とまで呟く始末。ほんとうに罰当たりです。


突然の猛暑到来で、鹿もしんなり。
なのに、暑さに弱い私がいくらでも歩けてしまうくらい、美しい仏像や建築を廻る気持ちに疲れはありませんでした。


かき氷までがなんだか上品で…菩薩様のように優しいお味でした。

うまく休憩を挟みながら、楽しい、美味しい、濃い奈良旅を過ごさせていただけたのも、似たような性分の現地デザイナー様のお陰です。
ほんとうにありがとうございました。

いつか仏様をお迎えする時のために、戻って早々、大掃除を始めました。いつ奇跡が起こらないとも限りませんから…。