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梅雨の薮庭

梅雨らしいお天気が続いています。
この間まではバラや草花ばかりの薮庭でしたが、いっぺんに紫陽花が主役になりました。
ほんとうにこの紫陽花という植物は、日本の気候にあっているんだな…とあらためて感じています。
虫もつかず病気にもならず、じゃんじゃん剪定してもあっという間に生い茂ってきます。

この小屋の横に生い茂っている紫陽花は、ほんの数年前に小さなプラスティックの植木鉢で売られていた、実にかわいらしいものでした。
いまでは両手で抱えるくらいの、ふわふわのくす玉のような姿を見せてくれます。

元々この庭に生い茂っていた野良紫陽花も、ものすごい迫力です。繰り返し根元からばっさり切っても(これが結構な大仕事!)、あっという間に2mを超える壁になります。
でも、この園芸種にはないクリアな青を見ていると、こんなに雨の似合う壁を楽しめるなんて、なんという幸せだろう…!と、梅雨に感謝したくなります。
降り続く雨の中で、この青がうっすらと光って見えるのです。

一面の薮庭ですので、ちょっとだけ派手目な花も。
大輪ダリアの〈群金魚〉。

庭は人の足音を聞いている…とはよく言ったもので、今年は少しだけ庭に出る元気が戻り、短い時間ではありますが、ささっと手を入れるようになりました。
鋏片手に、気になるところをちょきちょき、時にばっさり。
雨の重さでたわんだ枝に添え木をあててあげたり。
ふと見ると、ずっといじけながらもかろうじて生き残ってくれていたバラが、びっくりするような太いシュートを何本も出してきました。

ま、ばてないように。
これからの暑さを思えば、また放置することになるかもしれないけれど、我が薮庭の面々はけっこう逞しく頑張ってくれるかもしれません。

そうそう!
こんなことばかりしているからか、植栽のデザインもご依頼をいただきました(笑)
ローメンテナンスの、頑張らない、日本の植栽。
ゆっくりと素敵な葉や姿、主張しないけれど美しい植物の苗を厳選して集めはじめています。もちろん、私の薮庭からも養子に出ます。
もうひとつの薮庭をご紹介出来る日を、どうぞお楽しみに。