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かつお節、再び。

春先からこちら、時の流れが止まっているようで、実はちゃんと過ぎてゆくという…不思議な感覚を味わっています。
春も夏も来たはずなのに、何も気づかぬまま秋の風にホッとしている自分は、毎日何をして過ごしていたのでしょう?

はい。
仕事ばっかりしていました(笑)
ステイホームが当たり前の業種なので、あまり大きな変化はなかった気がします。

ただ、プライベートではいきなり身内に重篤な大動脈解離や、外科手術案件などが重なって、対処に追われていました。
でもおかしなもので、かつて医療関係にデザインの仕事で長く関わっていたいたからでしょうか…。現場の撮影に入っているような感覚で、ドクターや看護師さんとの会話も打ち合わせっぽくやり取りをし、スケジュールに組み込んでしまえばあとは本人の運命と、回復を祈り待つばかり。

新型コロナの騒動のおかげで(まったく皮肉な話ですが)面会に行くことができない、病院への行き来は最小限となり、仕事の時間を大きく割かれることもなく。
朝晩に秋の気配が感じられる頃、続々と命を取り戻して帰ってきた面々に、生物としてのタフさを思い知らされた日々でした。

話がそれてしまいましたが、6月に引き受けさせていただいた「かつお節の丸俊」さんのお仕事に続いて、他社の「かつお節」のお仕事を引き受けました。

私の中では「同業の方のお仕事は重複して受けない」としているのですが、両方とも信頼している同じコーディネーターさんが声をかけてくださっていること。また、依頼主さんにお会いして商品を見せていただいたところ、商品の性格やターゲットがまるで違うことがわかり、お引き受けすることになりました。

「カツオ×カケル」という商品として、パッケージやネーミングはすでに完成していましたので、販売促進や商談のためのリーフレットをデザインさせていただきました。

私にしてはいつもよりだいぶギラッとしてます。
とんがって若いですね。
デザイナーが作ってるっぽい(笑)

クライアントさんがどう売りたいのか、クライアントさんの性格に合わせると、同じジャンルでもまったく違ったデザインになります。

「カツオ×カケルって商品なので、黒バックに、料理にカケてるカッコいい写真が欲しいなー!」とラフを描いたら、カメラマンさんとコーディネーターさんが実現してくださいました。

撮影に立ち会いながら、「この人からの依頼だったら、そりゃ引き受けるよねぇ…」と、にやにやしてました。
言うのはひらめきだけど、実際に撮影するの、とっても大変なんです。

というわけで、我が家の台所には大量のかつお節サンプルが溢れ、ますます豊かな自炊ステイホームが加速する一方なのでありました。