「あぁ、待ち遠しいなぁ…」
そんな何かが自分の中にあると、それだけで幸せな気持ちになれる。
あれもこれもと大きなことは望まずに、目の前の小さなことを待ち侘びる。
その時のためにそっと準備をしておく。
多くの制約がある日常ですが、「今こそ抜かりなくやっておけということですね?」と理解しております。
あぁ、待ち遠しい、あれやこれや…。
(極めて個人的に待ち侘びているものがあるのですが、そこはまた届いてからということで・笑)
さて、一年に一度巡ってくるお茶の下堂園様の新茶のお知らせを、今年もデザインさせていただきました。
新茶は確かに美味しいけれど、日々多くの美味しいものや新しい商品情報が溢れる中で、どうしても昔に比べてその特別感は薄れてきています。
それでもやはり、日本で暮らしていると、心が浮き立つこの芽吹きの気配。風の匂い。眩しい光に、心も身体も反応せずにはいられません。そこに届く新茶の喜び。
「どうしたらこの感覚を商品で伝えられるかな?」
とても個人的な自分の感覚を信じて、毎年デザインに置き換えているような気がします。
写真や文章、文字情報の整理整頓をしながら、いま多くの人が置かれている状況や、気持ちを推し測りながら伝える術を試行錯誤。毎年同じ見た目の「新茶」ですが、その風味も違うし、味わう方の状況も異なります。
どのように伝えたら、待っていてくださる方は喜ばれるのだろう?
デザインという仕事は、ひたすらその繰り返しです。
すっかりお茶の「下堂園」さんと、かつお節の「丸俊」さんの商品コラボが恒例になってきました。
メニューを考えたり試作したりと、こういうことも私的にはデザインという仕事の範疇です。