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南さつま深海魚

食いしん坊でダッシュ力のすごいフードコーディネーター、杉水流直子さんとタッグを組むことがあるのですが、私はデザインとアートディレクション担当として地域に隠れた美味しいものを商品化するというお仕事を引き受けさせていただいています。
杉水流さんのお仕事はこちら→Table of Smile

今回は「南さつまの深海魚なんですけど、どうで…」という言葉を聞き終わらぬうちに速攻で「やりますやります!」とお返事してしまいました。
だって、深海魚って可愛いし、美味しいんだもん。

ということで詳しい予算もスケジュールも聞かぬまま、前のめりにまずは現場へ行くことから始まりました。
この夏、南さつまで遊んでいた訳じゃないのです!→8月半ばのブログ

杉水流さんのすごいところは、早め早めに予算立てしてくださることで、デザインという数字に出しづらい部分や、綿密な印刷計画(何をどれくらい作るか)をやりとりしながら確実に仕事が進められること。
そのおかげで私はしっかりとした見積もりを提示できますし、デザインから印刷の仕上げまで責任を持って没頭することが出来るのです。
自分で打ち合わせに出ることも嫌いではないのですが、杉水流さんの守備範囲はとても広いので、タッグを組むときは安心してお任せしてしまいます。

彼女とは食いしん坊のレベルがとても近く、「美味しいの基準値」が似ているんだと思います。
そういう意味で、仕事をする相手と味覚が似ているというのは、私にとっては「お仕事を引き受けるか否か」の大きな判断材料になっている気がします。

メインヴィジュアルとなる深海魚のイラストは、前田陽子さんにお願いしました。
今までも植物や人物などをお願いすることはあったのですが、深海魚はどうかしらと打診したところ、喜んで引き受けてくださいました。
見た目だけでなく学術的にも調べ尽くした上で、水彩画で仕上げていただき、その滲み出る説得力を感じながらのデザインでした。
私の実感なのですが、見た目だけで描かれた絵やイラストは、途中で見飽きてくるというか…デザインしながら「こんなことしてみようかな?」という遊び心が湧きません。

前田さんご本人も深海魚イラストで遊んでくださっているご様子(笑)→instagram

結果、杉水流さんと「大人の深海魚ぬりえを作ろうか」とか、広報紙での反響がとても大きかったので(応募数1,800とか…うひゃ!)抽選に漏れた方にも案内と塗り絵を発送する封筒が必要になったとか、展開できるイラストの底力を大いに感じさせられました。

もちろん当初の製作予定外の追加イラスト使用に関しては、再使用料を計上していきます。ここ、お仕事をしていく上でとても大事です。

今後も南さつま深海魚計画は進んでいきますが、冬の間は禁漁期間なので、しばし目に見えるお仕事は潜伏です。