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涼を呼ぶ手の技

先日、仙巌園姫の間にて、鎌倉創作和菓子手毬の御園井先生による和菓子教室に参加させていただきました。島津薩摩切子のお仕事に関わらせていただくようになって、約三年ほどになりますが、美しいと思うもの、素敵だと感じることに素直に反応することの大切さを学ばせていただいています。

私にとって初めての和菓子が、いきなりの練り切り「桜貝」。

計って下準備されていた和菓子3つ分の材料を、自分の掌で丸めるところから始まります。
しっとりした感触に反応して、速攻で私の職人魂が高まります。


ちょんちょん手の上にのっけて、この後ぼかし込みに入ります。途中経過を自撮り出来る状態ではないので、想像にお任せするとして。


はい、出来ました。
初めてなのになんだかそれっぽい(笑)
仕事柄わりと器用なのでございます。


でも、御園井先生の手の早さ、仕上げの押さえどころは格別で、指先で触れずに掌の月丘や親指の付け根の辺りで「くっ」と数回押さえるだけで、練り切りがしっかりと「座り」ます。
しつこくいじり過ぎてはいけないのですね。


奥の小さなガラスドームに入っているものが「見本」、手前の3個パックが「自作」です。
やばい…もっと色々作ってみたくなってしまいました。

この夏の暑さに負けないくらい、最近の私が頂いている仕事の内容も熱い案件ばかり。
心は熱く、頭は冷静に。
いつにも増して心がけているところへ、ひんやりと心を鎮めてくれるありがたい時間でした。