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秋の庭が待っている。

朝晩の風が少し涼しくなったかな、と思っていたら、薮庭にはちゃんと秋が顔をのぞかせていました。彼岸花とはよく名付けたもので、秋のお彼岸の頃にしゅっとした花芽が一気に伸びて来ます。草払いしていてよかった(笑)

この真っ赤な彼岸花が苦手と仰る方もいらっしゃるのですが、私は子どもの頃から通学路脇の田んぼの畦に並んで咲く彼岸花が欲しくて、羨ましくてなりませんでした。
切り花としてお花屋さんに並ぶこともないですし、球根も売っていませんし、親戚に農家もいなかったのでもらうことも叶わず、どうやっても手にすることが出来ませんでした。
他の小さな野の花と違って、道草で手折ることはどうしても出来ない存在感ですしね。

なので、今暮らしている場所で迎えた初めての秋、庭のあちこちから一斉に伸び上がって来た彼岸花には驚き、大喜びしました。
白花の彼岸花はほんのひとかたまり、一カ所にしか出て来ませんが、これもまた毎年の楽しみです。

そして、薮庭は本格的な秋の薮に(笑)
紫蘇とブルーサルビアと藤袴が、もうぐちゃぐちゃ。ひとつひとつの植物は線が細くて、とてもたおやかな雰囲気なのですが、集団になったらお互いに負けないぞ!と大混戦です。

アップで見たら優雅な藤袴さん。宿根なので丈夫でよく増えます。

もうしばらくして、さらに涼しさが感じられるようになって来たら、紫蘇の実の収穫をしながら引き抜いたり切り詰めたりして、バラや芍薬を発掘してあげるのが恒例の作業となっています。

そして、冬においしいブロッコリーやカリフラワーの苗を植えたり、ルッコラやかぶの種をまくのです。

夏の暑さから身を守るために引きこもりがちに過ごしていましたが、そろそろまた庭に出なくては。
暑さにばてた庭が「いいかげん、出て来てくださいよ?」と、私を待っています。